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〜フランス・ミネルヴの中心部に息づく豊かな遺産〜
【ラングドック地方に残るカタリ派の歴史】
カタリ派 (ギリシャ語で “純粋な者”を意味する “カタライ”からカタライ派とも呼ばれる) は、中世の南フランスで12世紀に栄えた二元論的な宗教宗派で、カトリック教会の権威に対抗していた。カタリ派の信仰の中心地であったアルビ町にちなんでアルビジェン派とも呼ばれる。
カタリ派の司祭は質素な生活をし、財産を持たず、税や罰則を課さず、男女を同等とみなすなど、当時教会に幻滅していた多くの人々を魅了する信仰を持っていた。
カタリ派の信仰は、最終的にはペルシャの宗教であるマニ教に由来するが、直接的にはマニ教とキリスト教を融合させたブルガリアのボゴミール派と呼ばれる別の宗教宗派から派生したものである。
ローマ・カトリック教会の記録には、様々な名称と場所で彼らのことが記されている。カトリックの神学者たちは、何世紀にもわたって、カタリ派がキリスト教の異端者なのか、それともまったくキリスト教徒ではないのかを議論してきたが、この疑問はどうやらまだ解決していないようだ。カトリックの公式見解は「カタリ派はキリスト教徒ではない」というものだが、ローマ・カトリックはいまだにカタリ派の信仰を “大異端”と呼んでいる。
*パーフェクティ(Perfecti) - 司祭や司教/世を捨てた者たち
*クレデンテ(Credentes) - 信者/世俗との交流はあったが離俗を目指した者たち
*シンパサイザー (Sympathizers) - シンパ/カタリ派の共同体を支援・援助した非信者たち
カタリ派は、カトリック教会の教えを不道徳とし、聖書のほとんどの書物(特に旧約聖書)を “サタンの霊感によるもの”として否定した。彼らは、教会の聖職者の偽善、強欲、淫乱、さらには教会が土地や富を獲得していることを激しく批判した。
当然のことながら、カタリ派はカトリック教会から異端視され、アルビジェンヌ十字軍(1209〜1229年)によって虐殺され、南仏の町や文化も壊滅的な打撃を受けた。
この宗教は、地中海、ピレネー山脈、ガロンヌ川、タルン川、ローヌ川に囲まれたラングドック、フランスの新地方オクシタニー(またはラングドック・ルシヨン、ミディ・ピレネー)に相当する地域で栄えた。
【カタリ派の信仰には、以下のようなものがある】:
1.神における女性原理の認識 - 神は男性でもあり女性でもあった。神の女性的側面はソフィア(=知恵/上智)である。この信仰は、カタリ派の共同体において男女の平等を促した。
2.輪廻転生(Metempsychosis)- 魂は世界を完全に放棄し、転生を免れるまで絶えず生まれ変わる。
3.宇宙の二元性 - 宇宙には善と悪の2つの強力な神が存在し、彼らは常に戦争状態にあった。人生の目的は、他人に奉仕することで善に仕え、生まれ変わりと死のサイクルから抜け出して神のもとに帰ることであった。
4.菜食主義 - ただし、魚を食べることは信徒やシンパに許されていた。
5.完璧主義者のための独身主義 - 生まれてくる人はすべて、悪魔によって肉体に閉じ込められた哀れな魂に過ぎないと考えられていたため、独身主義も一般に奨励された。結婚は全体的に奨励されなかった。
6.肉体労働の尊厳 - カタリ派は司祭も一般人も皆働いており、多くは機織りをしていた。
7.自殺 (エンドゥラの儀式として知られる魂を浄化するためにおこなった断食や一連の苦行) は、ある条件下では合理的で威厳のある行為であるとされた。
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今回の「The Great Awakening(偉大なる覚醒)」は、カタリ派の目指していた、真理探究運動の再来なのかな? 今度こそ、目的を達成し、人類が進化して欲しいです💞🙏